春になると、移動性高気圧と温帯低気
春になると、移動性高気圧と温帯低気圧が交互に日本列島を通過する。大陸から日本海に発達した低気圧が進んでくると、激しい南風が吹き、日本海側ではフェ-ン現象が見られることがある。高温多湿な小笠原気団と、冷涼湿潤なオホ-ツク気団との間に、東西に伸びる梅雨前線が日本列島南岸に停滞すると、梅雨の季節である。夏至を含む季節であるにもかかわらず、とくに西日本を中心に降水をもたらすので、日照時間は短くなる。梅雨には高温多湿な日が続き、日本の特徴的な季節となっている。小笠原気団がほぼ日本全土を支配すると、梅雨明けである。晴天が続くが、湿度が高いので、熱帯地域以上に寝苦しい夜となることが多い。夏の終わりから秋にかけては、台風が到来する。この時期は台風の襲来だけでなく、発達しはじめた揚子江気団と、小笠原気団との間にできる秋雨前線により、比較的雨が続くことが多く、秋霖の季節と呼ばれている。この時期が過ぎると、移動性高気圧と温帯低気圧が交互に日本を通過し、比較的天気に恵まれ、秋晴れの季節となる。そして、寒冷なシベリア気団から季節風が吹き出すと、もう冬の訪れである。シベリア気団の勢力が衰えるまで、春は来ない。
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