暮れなずむ窓辺を 流れてゆくレコード
すりきれた想いが くりかえしゆれる
あなたに借りたきり 会えなくなった季節
まどろんでるうちに 風が変ったの
9月 いつもいつでも 私はひとりで
9月 白いサンダル そっとしまう午後
長袖のブラウス じきに恋しくなって
また肩のあたりが 淋しさに染まる
オレンジの香りの 紅茶つぐ指止めて
あなたのまなざしを ひととき追ったの
9月 いつもいつでも 私はひとりで
9月 淡いマニキュア そっと捨てる午後
いくつ夏が来たら ためらい棄てられるの
鏡にたずねても 秋は答えない
いつでも9月は ひとりのはじまり
ひとりのはじまり